チベット旅行

5日目 8月22日 ラサ〜成都


 乗れるかどうかわからないが、とりあえず予定通りに出発し空港へ向かう。途中、旅行会社から劉さんの携帯へ連絡が入るが、まだ飛行機は飛んでいないとのこと。足止めを食っている人の数は遂に5千人に達した模様。
空港周辺は車だらけ

5-1 空港周辺は車だらけ

 空港周辺は車でいっぱいだった。はじめこの付近にバスを停めて乗ったり降りたりして待機していたら、軍関係らしき人にどけと言われて移動せざるを得なくなった。近くの駐車場に入れようとしたらいっぱいで入れず、だいぶ離れたところに停めざるを得なかった。
 一部の人と荷物は離れたバスの中、他の人は空港入り口近くに留まり、その後の連絡が面倒になってしまった。
ごった返す空港ロビー

5-2 ごった返す空港ロビー

 空港ロビーも人であふれていた。外国人旅行者も、中国人旅行者も軍関係者も区別無く足止めを食っている。
 トイレも容量をオーバーしてしまったようで、便器のいくつかは流れないためバケツが置いてあり、時々誰かが尿満載のバケツを運び出していた。
 話に聞いたところでは、昨日から足止めの人たちは、空港近くのホテルがいっぱいのため、一部屋に10人ずつぐらい詰め込まれたらしい。
 一同、この日の成都行きは絶望的と諦めかけていたところに、アイさんの先輩のガイドの人が現れ、外国人旅行者は明日の国際便航空券を見せれば優先的に乗せてくれる、と教えてくれた。航空券は各自で持っていたので、バスのところへ急いで取りに行った。ラサ着の飛行機もようやく到着し出したらしい。交渉の末、ようやく搭乗手続きをしてもらえることになったが、今度は搭乗手続きを急いでくれということで皆を呼びに再びバスのところまで走った(この時は本当に標高3500mのところで走ってしまった)。バスのところに行ったら、運転手だけがどこかへ行ってしまっていていない。仕方なく、皆でスーツケースを転がしていこうかと言い出したところで運転手が現れた。
空港内のタンカ

5-3 空港内のタンカ

 搭乗手続のため奥に進んで見渡すと、ロビーの周りには大きなタンカが架けられている。もう少し、落ち着いて眺められれば良かったのだが...。
 この時点では、中国人である劉さんだけが搭乗できるかどうか危うかったが、まもなく外国人同行のガイドということで一緒に行けることになった。
待合室

5-4 待合室

 慌ただしく手荷物検査を通過して待合室に入ったが、実はまだ搭乗予定の飛行機が到着してないとかで、更に1時間ほど待たされた。もう昼になってしまい腹も減ってきたので、昨日買ってあったクッキーを食べながら待っていた。
飛行機到着

5-5 飛行機到着

 飛行機が到着する度に、待合室で歓声があがる。着陸してくれないことには次の離陸もできないわけなので、まあ当然である。昨日の朝から、ずっと待たされていた人も多いのだろう。

5-6 やっと出発

 ようやく搭乗できることになり、飛行機のところまで歩いていった。飛行機は3機並んで停まっており、搭乗後相次いで離陸した。当初の出発予定10時台だったのが、13時頃の離陸になったので、2時間ちょっとの遅れである。

やっと出発
2時間遅れで成都に到着

5-7 2時間遅れで成都に到着

 当初予定に比べて2時間遅れで、何とか無事に成都に到着。やれやれ。劉さんと相談の上、機内食をしっかり食べて昼食はパスしたので、実質的なロスは1時間程度。この後の観光スケジュールには、ほとんど影響がなかった。
成都でも大ニュース

5-8 成都でも大ニュース

 今回の一件は成都でも大ニュースになっていたようだ。バスの運転手が持っていた華西都市報という新聞では一面に記事が出ていた。昨日の段階で、成都で1700人、ラサで2500人が足止めを食ったと書いてある。また、1日中欠航になるのはラサでは37年間で初めて、すなわち民間レベルでの運行が始まってから初めての出来事だったらしい。この新聞は、お土産にもらってきた。

武候祠入口

5-9 武候祠入口

 成都での最初の観光地は、諸葛孔明を祀った武候祠。門には漢照烈廟と書いてある。諸葛孔明の方がより尊敬を集めているので、ここは武候祠として知られているが、本来は劉備玄徳を祀った漢照烈廟である。
漢照烈廟と武候祠の配置図

5-10 漢照烈廟と武候祠の配置図

 門を入ると、まず漢照烈廟があり、その奥に武候祠がある。また、左手に、劉備の陵墓である恵陵がある。
ミュウ

5-11 ミュウ

 亀のように見えるが、架空の動物であるミュウとのこと。重いものを担ぐのが好きだそうで、この上には大きな石碑が乗せられている。漢照烈廟への道の脇にあったもの。
漢照烈廟

5-12 漢照烈廟

 これが漢照烈廟の建物で劉備玄徳が祀られている。この左右には、義兄弟の関羽、張飛のほか、三国志で活躍した主要な武将像が並んでいる。
劉備像

5-13 劉備玄徳像

 劉備玄徳像である。右側には劉備の孫の像がある。左側には宋の時代まで子の劉禅の像があったそうだが、不人気のため焼失したまま再建されなかたとのこと。
関羽像

5-14 関羽像

 劉備の義兄弟の関羽の像。左右には、関羽の子供や部下の像があった。
張飛像

5-15 張飛像

 同じく義兄弟の張飛の像。
趙雲像

5-16 趙雲像

黄忠像

5-17 黄忠像

前出師表

5-18 前出師表

 諸葛孔明による前出師表と後出師表の碑文が並んで置かれている。但し、諸葛孔明の直筆ではなく、後生の書家によるものである。後から売店で、前出師表と後出師表の拓本を購入した。
この奥が武候祠

5-19 この奥が武候祠

 漢照烈廟を通り過ぎると、また門があり、その先に武候祠がある。諸葛孔明は劉備の臣下なので、武候祠の方が土地が少し低くなっているという。
諸葛孔明像

5-20 諸葛孔明像

 武候祠の諸葛孔明像である。トレードマークとも言うべき、羽毛扇を持っている。売店では、羽毛扇のレプリカも購入した。白羽扇とも言われるように、この像のものも白い羽であるが、売っていたものはもっと黒っぽい。
孔明の発明品

5-21 孔明の発明品

 戦の時は太鼓として、それ以外の時は鍋として用いるという。装備を少なくするための、孔明の発明品だそうだ。
恵陵への道

5-22 恵陵への道

 恵陵へはこの道を通って行く。両側の塀の上には鬼瓦が並んでいて、陵墓を守っている。
恵陵の周り

5-23 恵陵の周り

 恵陵は直径60mほどで小さい。半周ぐらい回ったかなと思ったら、既に一周してしていた。
杜甫草堂の門

5-24 杜甫草堂の門

 続いて杜甫草堂へやって来た。杜甫草堂には昔からある本当の門と、最近できた門がある。こちらは古くからある方の門。新しい門から入り、しばらく歩き、この門を見てから改めて中に入った。
近くの川

5-25 近くの川

 門のすぐ外には川が流れている。
杜甫草堂の遊歩道

5-26 杜甫草堂の遊歩道

 杜甫草堂の敷地は公園のようになっていて、ゆったりと散歩できる。但し、入園は有料である。また、敷地内には茶館も多く、囲碁将棋その他のゲームを楽しみながら1日中のんびり茶を飲んでいる人が沢山いるそうだ。
杜甫像

5-27 杜甫像

 途中にあった杜甫像。かなり、ひょろっとしている。この像の手に触ると文章がうまくなるそうで、皆がさわるので手の部分が磨かれている。
杜甫草堂の全体像

5-28 杜甫草堂の全体像

 かつての杜甫草堂と庭の様子を描いた絵。
再現された杜甫草堂

5-29 再現された杜甫草堂

 杜甫草堂を再現した建物がある。
再現杜甫草堂の室内

5-30 再現杜甫草堂の室内

 再現杜甫草堂の室内もそれぞれ再現されている。炊事場、寝室などいろいろあるが、ここは仕事場らしい。
茶芸館へ立寄り

5-31 茶芸館へ立寄り

 中国茶を買おうと思って茶芸館へ立ち寄ってもらったのだが、ここはブランドものまである土産物屋との併設で、お茶は健康への効能をうたった民間茶しか置いていない。試飲してみたが、茶葉が古いのか全然美味しくない。西安で飲んだ白毛猴に似たお茶もあったが、飲んだ後の甘みが全然ない。
 四川省産の有名な銘柄をあげて、こういうお茶は無いかと聞いても「そのお茶は他のどの店にもあります。でもこのお茶はこの店にしかありません。」という回答でお話にならない(そりゃ、こんなまずいお茶はこの店にしかないだろう)。
 わざわざ立ち寄ってもらった手前もあり、「峨眉竹葉青」(これは民間茶ではなく四川省の緑茶)を1缶だけ買うことにした。しかし、これも帰ってから飲んでみたらひどい味だった。なお、まともなお茶は、夜にデパートで入手できた。
陳麻婆豆腐店

5-32 陳麻婆豆腐店

 夕食は、麻婆豆腐発祥の地と言われている、陳麻婆豆腐店に行った。店はホテルからも比較的近い、成都中心部の路地に面している。内装は、高級レストランではなく一般食堂といった感じ。
元祖麻婆豆腐の夕食

5-33 元祖麻婆豆腐の夕食

 左側やや奥にあるのが麻婆豆腐。美味しいが、さすがに辛い。でも右奥のエビ料理の方が、香辛料の塊といった感じで、もっと辛い。麻婆豆腐は山椒を避けて食べれば、幾分か食べやすい。
 麻婆豆腐店ではあるが、その他のメニューは、あっさり塩味のあんかけ風のものが多く、これらは全然辛くない。この夕食、なぜかご飯もの(麺類も)が無く、かわりに辛くない豆腐料理が沢山あった。
 標高が下がって体調も元に戻りつつあるが、味覚はまだちょっとおかしい。でも、今回のツアーで初めてビールを飲んだ。
 夕食後、子供たちはホテルに残し、劉さんの案内でタクシーでデパートへ買い物へ行った。フランスとの合弁のデパートで、日本の大きなデパートと同じような感じだ。中国茶の専門店もテナントとして入っていたので、昼間買えなかった四川省のお茶を買うことができた。銘柄は、緑茶の蒙頂甘露、黄茶の蒙頂黄芽など。ここで買った蒙頂甘露はとても美味しいお茶だった。
 今回のツアーは、ガイドに恵まれたと思う。劉さんもアイさんも、カイドになってまだ2〜3年だそうで経験は少ないが、その分新鮮な気持ちで張り切っており、一方でちょうど慣れてきたところでもあったのだろう。いろいろな要望に、追加料金も無く柔軟かつ誠実に対応してくれて、充実した旅をすることができた。
 ラサは天気が悪いこともあり、どちらかといえば寒かったが、成都は一転して蒸し暑かった。このためか、高山病の影響がなかなか抜けそうもない。さて、このツアー、明日はもう帰国するだけとなってしまった。

この日の標高の変化

時刻 0分 15分 30分 45分
8時 3620m3625m3600m3575m
9時 3565m3560m3535m3540m
10時3540m3535m3540m3535m
11時3540m3535m3535m3535m
12時3535m3540m3540m3550m
13時2680m1620m1870m1955m
14時2110m1960m 570m 540m
15時 530m 350m 530m 535m
16時 535m 540m 540m 545m
17時 545m 545m 545m 545m

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